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2009年1 月20日 (火)

飛行機嫌いのアレサ・フランクリン このエントリーをはてなブックマークに追加

もう数時間でオバマの就任演説が始まる。

大統領選の開票すら生中継しなかったテレビの地上波だったのに、今度の就任式はどこも中継するらしい。

気になるのは就任式で歌うアレサ・フランクリン御大が到着しているかどうか(笑)。

アレサはオーティス・レディングの飛行機事故以来、大の飛行機嫌い。全米ツアーはバスで回るし、西海岸で行われるグラミーには衛星中継で出演する。もちろん、海の向こうの日本には一度も来ていない。来日してない最後の大物!

彼女が住む(多分)デトロイトとワシントンDCは、地図で見た感じだとそう遠くなさそうな気もするけど、その道のりは約520マイルとのこと。約830キロとして、日本国内での移動距離に置き換えてみると、だいたい東京-尾道間くらいになる。思ったよりも遠い。

時速100キロで8時間強。あまり、クルマでは行きたくない距離だ。

Obama_2

デトロイト・ワシントンDC間というと、去年の米自動車メーカービッグ3のCEOたちが自動車で移動した事件を思い出す。ワシントンDCまで自家用ジェット機で移動して、全米から大バッシングを受けたあの事件。彼らは、2回目にはジェット機は使わず、デトロイトからワシントンDCまでを約10時間かけて自動車で出向いた。デモンストレーションとはいえ大変だ。

それをアレサは再現する羽目になったわけだけど、ちゃんと到着しているかな?

【関連】飛行機嫌いの天才リスト

2009年1 月18日 (日)

カラオケ史最大の謎 このエントリーをはてなブックマークに追加

カラオケボックスに置かれている歌リストの「ジャンル別」の本には、必ず「軍歌」の欄があり、世の中にはこんなに軍歌が存在するの? ってくらい軍歌が並んでいる。

ま、さもありなん。新宿とかに行くと、軍歌スナックというものがあり、そこには軍歌で盛り上がってカラオケをする客たちが集まっている。これがライトウイングなカラオケカルチャー。
ぼくだって『月月火水木金金』や『同期の桜』くらい歌える。

さて、一方で左翼と歌のつながり。
こっちは、もっと関わりが深い。左翼運動=唄の歴史と言っていい。
労働歌、うたごえ運動、反戦フォークとどれも左翼運動と深く結びついている。
あまり関係ないかもしれないけど日本の最初のヒット曲と呼ばれる『カチューシャの唄』はトルストイの舞台の主題歌だ。

右な人たちのカラオケが軍歌で盛り上がるように、元左翼とかの人たちのカラオケは労働歌で盛り上がるはずだ。

そのだれもが歌える定番曲となると、民青も全共闘のデモ行進でも連合赤軍の山岳キャンプでも合唱された『インターナショナル』なんだけど(ちなみに僕は『インターナショナル』ならそらで歌える)、なぜかカラオケには『インターナショナル』が収録されてない。

なぜだろう? 全共闘世代とかぜったいカラオケで歌いたいはずなんだけど。

同じ疑問は、2ちゃんねるのスレッドでも取り上げられていて、リクエスト工作活動も提唱されていた。

インターナショナルにカラオケを!

9年前のことだが、この工作活動は実っていない。まったくスレが伸びていないし、誰も参加しなかったのだろう。

この件について、ググレカス以外の情報をお寄せください。

2009年1 月 4日 (日)

2008年に刊行された本ベスト10 このエントリーをはてなブックマークに追加

知り合い、お友だちが出した本は極力外すという方向で、2008年に刊行された本の中から、僕が読んでおもしろかった本ベスト10を紹介。この分野のブロガーは少ない気がするので、あえてカルチャー系、音楽本とか黒人関連とかが優先。他の媒体で取り上げた本も除外しました。

昭和三十年代主義―もう成長しない日本
浅羽 通明
幻冬舎
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12月に朝日新聞に寄稿した「地元志向」の原稿を書くに当たり、再度読み直し、この本のおもしろさを再確認した。手前味噌を言うと、「ケータイ小説的。」とテーマはよく似ている。参照している研究も一部かぶっている。消費社会に対する疲弊が生まれていて、それが「地元志向」や「純粋願望」みたいなものになっているという指摘。

ゼロ年代の想像力
ゼロ年代の想像力
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宇野常寛
早川書房
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やっぱりこれも「地元志向」の話として読んだ一冊。『昭和三十年代主義』と同じテーマを別の方向から語っている本として並べておきたい。個人的には、浜崎あゆみとケータイ小説が決断主義に入れられてないところに不満が残った。

世界の電波男 ― 喪男の文学史
本田 透
三才ブックス
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行数にしてみればたいした量ではないが、あだち充論の部分が秀逸。正直、僕の中にはモテ非モテ問題とか、性愛の問題みたいなものはかなり希薄なので前作の『電波男』はそれほど乗れなかったけど、「世界の~」は、掛け値無しにおもしろかった。文章のおもしろさで言うと、現存の批評家の中でもナンバーワンだと思う。

ZEEBRA自伝 HIP HOP LOVE
ZEEBRA自伝 HIP HOP LOVE
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ZEEBRA
ぴあ
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ケーダブ自伝の50倍濃くておもしろい。東京生まれヒップホップ育ちでも、マイケル・シェンカーとマイケル・ジャクソンが同時期に好きで、YMOの影響も受けているという80年代前半の日本のリアル。そして、星新一好きの側面などが書かれている。祖父・横井英樹に「これ読め」と城山三郎を読まされた話と、氷室京介にほめられた話がいい。

友だち地獄―「空気を読む」世代のサバイバル (ちくま新書)
土井 隆義
筑摩書房
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高野悦子と南条あやという2人の少女の自殺の比較で社会の変化を示す第二章が特に見事だった。

グ、ア、ム
グ、ア、ム
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本谷有希子
新潮社
売り上げランキング: 69447

地元志向の妹と、自分探しの姉が母を連れてグアム旅行に行くお話。舞台はグアムのショッピングモール、そして、母娘の物語。短編といっていい短い小説だけど、がんがん興味のあるモチーフを突っ込まれていておもしろかった。

ブラックパンサー エモリー・ダグラスの革命アート集 (P-Vine Books) (P-Vine Books)
サム・デュラン
ブルース・インターアクションズ
売り上げランキング: 243033

「左翼思想とはグラフィック・デザインのことである」、と言いたい。大学の新左翼の立て看板、ロシア構成主義、あと都築響一の仕事で、文化大革命をグラフィックで見るという「プラネット・マオ―文化大革命のグラフィック・パワー 」という本も秀逸だった。この本は、P-Vineが出した、米の黒人過激反体制組織ブラックパンサーのアート集。ディスコイラストレーターの江守藹も、エモリー・ダグラスの影響を受けていたのか、とショックを受けた。とかいってもあまり理解されないと思うけど。

ポケットは80年代がいっぱい
香山リカ
バジリコ
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枚数で言うと、一冊の分量を満たしていないくらいの本だけど、『遊』や『HEAVEN』界隈の濃密な80年代渋谷界隈な空気が描かれている。若き日の三田格も登場する。

まなざしの地獄
まなざしの地獄
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見田 宗介
河出書房新社
売り上げランキング: 1074

これは復刊もの。永山則夫に関する本を大量に読むと、多くがこれをネタ本にしているので、読まずとも半ば読んだも同然だった。ついに、今年復刊されてオリジナルに触れることができた。

カラオケ秘史―創意工夫の世界革命 (新潮新書)
烏賀陽 弘道
新潮社
売り上げランキング: 103160

タイトルはウソで、初めて書かれる「正史」。ウソがまかり通るカラオケ発明史を、詳細な取材で明らかにした一冊。カラオケボックスがその歴史のはじめからロードサイドビジネスだった話など、消費社会論としても読めた。この著者がカラオケについて本を書いているという話をどこかで目にしたのが、2年以上は前だったはず。長い時間かけてかけて書かれた一冊なんだろう。面識はないですが、裁判がんばって欲しい。

著書

about::フリーランス編集者・ライターの速水健朗のブログ。ディスコや歌謡曲などについて。

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