ファミレスはもう手遅れになっている 33 users(推定)
タイトルはホッテントリメーカーによるもの。
すかいらーく創業社長の追放劇があって、その後、再建策として出されたリストラ案は、グループ約4000店舗のうち200~350店舗の閉鎖というものだった。で、それに先立っては、デニーズも全店舗の店の約4分の1にあたる140店舗の閉鎖を検討しているというニュースもあった。
これらのニュースを見るに、ファミレス業界がもう衰退期に入っているということは誰の目にも明らか。ファミレスが三度の飯よりも好きな僕としても、この事態は他人事ではない。
近年のファミレスが直面する問題とは、「ファミリー」層の流出という、ファミレスという名のアイデンティティに直結した、まさに「名ばかりファミレス」問題だ。
■ファミレスの敵としての個室居酒屋
ここ15年ばかり、ファミレスには次々とライバルが出現し、着実に「ファミリー」というメインの客層が流出している。その流出先はいくつかあるが、まずは都市部の問題について語ると、ファミレスの客は居酒屋を取られているのだろう。
元々、「和民」などは、ファミレスと居酒屋の中間的な形態をコンセプトに掲げており、グループの「和み亭」などは、子ども向けメニューを用意するといったように、子連れファミリーをターゲットにした店舗も展開している。
小さい子供を持つ親の間では、子供を連れていく場所としてはファミレスよりも個室系居酒屋の方が適しているというのはもう常識。子供はじっとしていることが苦手なものだが、敷居のある個室では周囲に迷惑をかけることもないし、目の届く範囲に留めておくこともできる。少し前までは、居酒屋に子どもなんて、と目くじらを立てる人もいたが、いまとなっては当たり前な光景に成りつつある。
■フードコートは楽しい
次に郊外。ファミレス全体にとっては、こっちが致命的な問題。確かに、ガソリン高騰なども深刻化もしれないが、ここ5年の間にファミレスに新たなライバルが出現したという状況の方が重要なんだと思う。そのファミレス最大の敵とは、ここ数年、三井不動産系の「ららぽーと」などを中心に、急速な開発ラッシュが進んでいる大型ショッピングモールだ。
大型ショッピングモールの食堂街には、さまざまな外食店舗が軒を並べている。すし、焼き肉、ラーメン、鉄板焼き、中華、和食etc……。そして、これらのビルイン店舗には旧来のファミレスが入ることはあまりない(サイゼリヤなどの例外もあるが)。なぜなら、旧来の(つまり僕の愛する)ファミレスは国道やバイパスといった郊外のロードサイドに路面店展開するビジネスモデルが中心であり、メニューは幅広く用意するのが当たり前だった。しかし、ビルイン店舗には専門性が求められるため、従来のファミレスのモデルとは相容れないのだ。
そして、さらにファミリー層がごっそり持っていかれたんじゃないかと思う先は、フードコートだ。フードコートとは、セルフサービス形式の食事のための広場のこと。昨今の大型ショッピングモールには、エスニックから和食、ファストフードまで、あらゆるジャンルの専門店を取りそろえたフードコートが用意されている。
こういったように、バリエーションの幅が広く、何でも選べるというアミューズメント性は、もともとデパートの屋上のレストランをはじめ、ファミリーレストランが持っていたものだった。いまやそのポジションはフードコートに取って代わられた。
ファミレスが三度の飯より大好きな僕でさえもが、最近ではすっかりフードコートに魅せられていることがファミレスの危機の何よりの証明である。
多分、あと10年もすればファミレスはかなり珍しいものになって、ラーメン博物館のようなノリで、ファミレス博物館ができているように思う。ネームを書く漫画家と試験前の学生の蝋人形なんかが飾られてるんだろう。あー、あるある。
その日のために、僕はファミレスが登場する漫画や小説をコレクションしているので、10年後にはファミレスアンソロジーを編纂したい。
小学館




フードコート最高!
投稿情報: tag | 2008年8 月16日 (土) 17:30