黒人と鉄道 その2
前回は黒人音楽に列車がよく出てくる理由を、食料を運んできた汽車のイメージ、ファミリー感というふたつで説明したが、今回は3つ目の、黒人の宗教観と汽車というテーマ。
その前に19世紀、奴隷解放以前の時代にあった“地下鉄道”について少し。これは実際の鉄道の話ではなく、南部の奴隷たちをこっそりカナダへと送り込む、奴隷制廃止論者たちがつくったネットワークのこと。
実際には組織の用意した隠れ家を転々と移動しながら逃亡するというもので、彼ら地下組織の隠語として鉄道用語が使われていたようだ。例えば隠れ家は“ステーション”、運ぶ黒人は“パッセンジャー”といった具合。
