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2007年1 月31日 (水)

ドイツ表現主義と柳沢"女性は「生む機械」"発言 このエントリーをはてなブックマークに追加

今回の、柳沢厚労相の女性は「生む機械」発言が、未来派やドイツ表現主義の影響を受けたものであることというあまりに当たり前な指摘は、まだ誰にも行なわれていないだろうか?

産業革命以降の価値観の変化、つまり機械工業化、マスプロダクションといった時代に適した美を再定義し、表現しようという芸術の運動が未来派やドイツ表現主義だ。
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機械と女性というキーワードから真っ先に思い浮かべなくてはならないのは、マルセル・デュシャンの作品『花嫁』(左の写真)だろう。

これは産業社会を表現したデュシャンの作品で、工業ロボットのような姿をした花嫁は、この後、「生む機械」へと成長していくことは想像するまでもないことだ。

メトロポリス また、不気味な摩天楼がそびえたっている暗い近未来を描いたフリッツ・ラングのSF映画『メトロポリス』(1927年)には、機械の女“マリア”が登場する。

 もちろんマリアとはイエスを生んだマリアのこと。この『メトロポリス』には旧約聖書、新約聖書などのエピソードが散りばめられている。いってみれば、機械時代の聖書、創世記として作られた映画なのだ。

これらの芸術のムーブメントやそこから生まれた作品たちを貫いているのは、19世紀以降の人類の無意識下に潜む“機械化”という願望である。

この“機械化”の夢は20世紀の人類史に繰り返し姿を変えてあらわした。 tetsu2.jpg
第一次世界大戦には鉄の機械の箱が登場し、人間は機械となって戦った。第二次大戦の主役となったナチスドイツの鍵十字、Uボート、親衛隊など、どれもが宰相ヒトラーが抱いていた機械化願望が具現化されたものといっていいだろう。

第二次大戦において敗戦したドイツと日本は、戦後、時代が機械化から電化といった変化を遂げる中、工業国としてその国力の復活を果たすという同じような道を辿ることになる。

そういった機械化、電化といった産業の発展は、ポップカルチャーの領域においても再生産されてゆく。代表といえるのが未来派やバウハウスの流れを組むドイツのロックグループ、クラフトワーク。タイトルもそのまま『マンマシーン』(1978)が代表作だ。

人間解体

戦後、トランジスタなどのエレクトロニクス、自動車を始めとする工業製品の輸出で先進国と肩を並べることになる日本もまた、ポップカルチャーによって、その機械化の夢をなぞることになる。(写真『ROBOT』榊原郁恵、1980)。

Robot
こういった、20世紀の機械工業化、マスプロダクションの登場、そしてそれにともなう社会の変化そういった時代に生きることなど、すべて踏まえた上での柳沢厚労相の「生む機械」なわけだ。

まあ辞任した方がいい。女性蔑視の非常識な発言と思いますた。

【追記】この続きをinumashさんが“ディスコ史”として書いてます。完全にお株を奪われました(笑)。

『「機械化の夢」の極北。BjorkとPerfume。(妄言注意) 』(想像力はベッドルームと路上から)

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