フリーダム・タワーに足は要らない。なぜならそれは飾りだから。ハッハーン!
昨日、新古書店でリスベキンドの『ブレイキング・グラウンド―人生と建築の冒険』本がまだ発売されたばかりなのに塔のようにそびえ立っていた。さすがだ。
買おうと思ったけど、あまりに重厚長大落書無用だったのでひとまず立ち読みだけで諦めた。 ダニエル・リベスキンドはユダヤ人建築家で、例の世界貿易センタービル跡地(グラウンドゼロ)に建つフリーダム・タワーのデザインを手掛けた人物(といってもリベスキンドは途中で降りている)。フリーダムタワーの現状を調べようと思ったら、しばらく目を離していた隙に、フリーダムタワーに続く3つのタワーのデザインが発表されていた。
「タワー2」「タワー3」「タワー4」の3棟で、それぞれ英国建築家ノルマン・フォスター氏、リチャード・ロジャース氏、そして日本人の槇文彦氏がデザインしたもの。
デザイン画はコチラ。 まずはここまでの流れをダイジェストで説明しよう!
WTCが崩壊したのはご存知2001年9月11日。
その後、この場所は“爆心地=グラウンド・ゼロ”と呼ばれるようになった。
そこには慰霊塔を建てるとかメモリアルパークを作るなどさまざまな要望が生まれながらも、地価のあまりの高さから、これを維持するためには巨大ビルを建てて賃料をとらなければやっていけないということになる。
このあまりに資本主義的な理由から巨大なフリーダムタワー建立の道が始まる。
まず9.11の翌年「メモリアル」と「発展」というテーマを設けアイデアが募られた。
そのコンペに参加した有名建築家の名を挙げると、クープ・ヒンメルブラウ、ピーター・アイゼンマン、ノーマン・フォスター、チャールズ・グワスミー、ザハ・ハディド、ハーディ・ホルツマン・ファイファー・アソシエイツ、スティーブン・ホール、レム・コールハース、グレッグ・リン、リチャード・マイヤー、エリック・オーウェン・モス、デビッド・ロックウェル、リンディ・ロイ、ベン・ファン・ベルケル&カロライン・ボス、ラファエル・ビニオリといった具合。
なるほどと思わせるメンツである。誰一人知らない。
3番目に上がっているのは今回のタワー2の建築家だ。
2003年の2月にはそれらが2つに絞られ、そこから会場・ウェブなどの投票も行なった末、ユダヤ人建築家ダニエル・リベスキンドのタワー型のデザインがコンペを勝ち抜いた。
それが541メートルの俗称「フリーダム・タワー」。でも途中ギャラで揉め、さまざまな横槍が入ってリベスキンドは降りた。
まあプロレス界などではよく観られる光景だ。
そして、犠牲者の追悼スペースを囲むように「タワー2」「タワー3」「タワー4」がこの9月にデザインが公開された。
写真の左がフリーダムタワー。真ん中がTower2で「ダイヤモンド型の先端部がニューヨーク市のスカイラインの象徴となるだろう」とフォスターが語っているが、日本人からみると門松以外の何ものでもない。
バベルの塔の神話はこういう内容だ。
元々同じ言葉をしゃべっていた人間たちがバベルの塔をつくったことから神の怒りを買う。神は人間たちの言葉が同じことが原因であると考え、人々に違う言葉を話させるようにした。それ以降、人間は世界各地へ散って暮らすようになった。
この話と現在のグローバリズムを対比してみるといかに9.11やフリーダムタワーが象徴的だったかというのがわかるなんてことをいってると筑紫哲也っぽいからやめておく。
前にもブログに書いたけど、最後に建築家のWTC跡地案にドーム型モニュメントを提出し、コンペに負けた安藤忠雄の発言を引用する。
「事件の根幹は異文化間の対立にあった。その軋轢から生じた都市の空白を埋めるのは、建築ではない」
出典は忘れた。多分これは人類史上最も気高い負け惜しみだ。
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