西武文化の記録映画『私をスキーに連れてって』
仕事の資料として『私をスキーに連れてって』を見た。
ご存知、ホイチョイとフジテレビが作った馬鹿トレンディー映画。だけど以外に面白くて驚いた。
舞台となった志賀高原焼額山スキー場、万座温泉スキー場は、どちらにもプリンスホテルがあり、開発がコクド、事業者は西武建設と、完全な西武グループ。つまりこの映画には西武グループがスポンサードしている。物語のクライマックスでは新製品のスキーウェアを志賀高原から万座に運ぶために、閉鎖された山越えルートをスキーで走破する。ちなみに原田知世がオープニングでスキー場に向かうスキーバスは西武観光。
この映画が80年代の中核を担う西武セゾン(セゾンは兄の方だからこの時期はほぼ分断状態といろいろ指摘をもらいましたが)文化の一環だったんだとはじめて気が付いた。
戦前に若き日の堤康二郎が軽井沢に土地を買い占めた頃から、半世紀以上経って築き上げた堤王国の集大成の記録がまさにこの『私をスキーに連れてって』。そして長野・上信越新幹線開通→長野オリンピック開催というのが西武グループの事実上の頂点だったのだろう。長野五輪は堤康二郎がかつて夢見た軽井沢オリンピックというアイデアから派生している。1996年のアトランタがコカ・コーラオリンピックだったように、1998年の長野は西武オリンピックだった。少なくとも地元はそう思っていたときいた。 もうひとつ。映画の中で主人公達はビールをやたら飲む。ラストでもよく振った缶ビールをゲレンデで空けるシーンがある。これはすべて協賛のサントリーのプロダクト・プレイスメント。。当時は、「こいつらは冬にビールを飲むんだ!」と驚いたものだったけど、この映画の翌年にライバル企業のサッポロが『冬物語』を商品化している。この映画から派生したのはスキー・冬バカンスのブームだけでなく、冬ビールという新しいマーケットも開拓された。当時僕はまだ中学生で、まだ麻雀賭博くらいにしか手を染めてなかったのでよくわからないんだけど、この時代以前ってあまり冬にビールは飲まれていなかった気がする。あと、タイアップソングだった高野寛&田島貴男の『Winter’s Tale~冬物語~』が急に聴きたくなり、近くのレンタル屋で見つけて聴いたらすごくかっこよかった。名曲。

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