『日本の中のプレスリー伝説 ELVISを夢見て』を読んだ

この日曜日は正月以降、はじめてお休み。映画を観て、本を読んで、そして寝だめ。
読んだ本は『ELVISを夢見て―日本の中のプレスリー伝説』というやつ。当時、エルビスが日本でどう受容されたかという歴史を辿った本。
エルビスがデビューした頃の日本はマンボブームからウェスタンブームに変わった頃で、ロカビリーという言葉ができる前。エルビスもカントリー&ウェスタンとして入ってきたという話や、その当時の若者文化であった石原慎太郎から生まれた“太陽族”として受け入れられていたという話など。
それから、さまざまなプレスリーにあこがれてキャリアをスタートした歌手や、エルビスにあこがれていた有名人のエピソードが挙げられている。
ウェスタンカーニバルなどで活躍したロカビリー御三家の平尾昌章、ミッキー・カーティス、山下敬二郎
に、内田裕也、尾藤イサオ(エルビスを見て、演芸から歌手に転向)らがエルビスにあこがれて歌手になったという話はともかく、歌手以外の人間のエピソードなども収められている。
おもしろいのを抜き出すと、石原裕次郎と同じくらいエルビス・プレスリーにあこがれていた渡哲也が、生真面目な父親にエルビスのレコードを聞いているところを見つかり、斧でレコードを叩き割られたエピソードや前川清の最初に買ったレコードがエルビスで、デビュー以前はロカビリー歌手をしており、デビュー後もエルビスの曲を演歌に直してカバーしたりしているものなど。確かにいわれてみれば前川清の唱法はプレスリーにそっくりだ。また、美空ひばりは1970年のコンサートフィルム『オン・ステージ』を見て感動し、ドキュメント映画『ひばりのすべて』の制作に踏み切ったという。
そういや我らが首領様の小泉純一郎も高校時代にエルヴィスに出会って、それ以来のファンとして知られる。エルビスとは誕生日も一緒だ。で、去年は『私の好きなエルヴィス』という小泉自らが選曲したエルビスのコンピレーションまで発売された。この本に載っているわけではないけど、最高のエピソードは世界の首領であるブッシュ大統領の前でカラオケで『アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラヴ・ユー』を披露したというもの。日米関係が悪くなったら『冷たくしないで』を唄うのか?
これまで知らなかったエルビスのナイスなエピソードに、エルビスがトム・ジョーンズの『思い出のグリーングラス』に感動したことがきっかけとなって、ラスベガスのフラミンゴホテルの『トム・ジョーンズ・ショー』をエルビスが聴きにいったという話があった。これはまだエルビスがラスベガスでショーをやるようになる前の1969年前半の話らしい。ウッドストックが開催されたヒッピーとサイケデリックの季節にこのような微笑ましい交流があったのだ。
あ、でもこの本『俺は田舎のプレスリー』については一行たりともかかれていなかった気がした。それは片手落ちだなあ。
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