巧妙化するペイド・パブの手法とPRIDEの瀧本誠
それをアンフェアだとして批判するべきなのか、資本主義とはそういうものだと認めていくかは人それぞれだと思うんだけど、最近のペイド・パブ広告というのは非常に巧みに僕たちの生活に紛れ込んでいる。気付いていない人も多いだろう。僕もすべてを判別しきれているとは思っていない。
ペイド・パブとは普通の広告ではなく、記者・編集者が記事として書いた風を装う提灯記事のこと。ちょっと前までだったらデザイン的に落ちたり、落ち目の芸能人がインタビューアーになった記事だったり、むしろクオリティは低かったものだけど、今は完全に逆転している。また、ペイド・パブにはそれとわかるようにページの下に“これは広告である”ということを明記しなくてはいけないのだが、今は表面的に広告の形を取らない“事実上ペイド・パブ”が溢れているので、どこを見ても広告とは書かれていない。ここでは雑誌の世界でのモデルを説明したが、もちろん雑誌以外のメディアにも浸透している。
ペイド・パブを打つ側は、基本的に広告部が広告代理店を通すという従来の広告モデルのままであることが多いが、実質その中身はPR・広報的な手法である(Paid Publicityだからね)。最近は広告・宣伝から広報へという風潮があるが、まさにこのペイド・パブもその一環。
ここまで説明しても具体的な例を挙げないとわからないかもしれない。朝のワイドショーで特集を組まれるテーマの多くははパブだ。例えばワイドショーから生まれた“鬼嫁ブーム”なんてのは完全に例の本のパブリシティとして仕掛けられたもの。みのもんたのアレはよくわからないが、健康食品系の情報番組、情報ページにはパブは多い。
あと雑誌は雑誌丸ごとパブっていうのが増えている。おしゃれ系になればなるほどそう。ちょっと前に『TiTLe』がタワレコの特集をやっていたのを覚えてるかもしれないけど、あれなんかは丸ごとペイド・パブ。あれを情報としてみるか、広告としてみるかは人それぞれ。こういう今どきのペイド・パブだと情報として読みごたえがないと読まれないということでもある。
最近、ものすごく巧妙なペイド・パブの手法を見つけたのでこんなテーマでエントリを書いている。それは瀧本誠というPRIDEに登場する総合格闘技のファイター(瀧本誠のプロフィール)。彼は元柔道のオリンピック金メダリストでもある。彼の試合がいつも判定決着になることにブーイングを飛ばす客がいるが、それはあまりにもピュアすぎる。だってあれはペイド・パブ広告なんだもの。
まず瀧本は試合中でも胴着を脱がない。なぜならそこにスポンサーのパチンコ屋の宣伝が貼ってあるから。入場曲もパチンコのタイアップ曲。そして、試合は絶対にフルラウンド戦う。1分1秒だってそこに長く立っていることがスポンサーの意向なのだ。あれは試合に見えるかもしれないけど、巧妙な広告だ。瀧本誠はペイド・パブ・バーリトゥーダーだ。
瀧本にはこれからもPRIDEの舞台でがんばって欲しい。とても期待している。新しい広告手法として。
【関連リンク】
意外にもまっとうだった瀧本誠公式サイト
http://www.takimotomakoto.jp/voice.html
【追記】
年末のPRIDE!男祭りでの瀧本誠のカードが発表され、菊田早苗との対戦が決まった。菊田はウホッと密着してくることが予想されるため、まずKOはなく、スポンサー冥利に尽きる試合になるでしょう。菊田にとってもフルラウンド密着していられる事態は、喜ばしいはず。うほっ!

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